株式会社ロッキー(以下、ロッキー) 竹下 慎一氏に、自社専用電子マネーを発行できる当社のキャッシュレスサービスを導入した経緯と効果について、詳しく伺いました。
1980年10月に熊本県植木町で創業。地域の人々の暮らしを支えるスーパーマーケットとして、現在25店舗を展開。スーパーでは珍しい大型工場を保有し、生鮮食料品の一括生産で効率化を図るとともに安全対策にも注力しています。レジの無人化などデジタル化にも力を入れ、お客様へのサービス向上に日々取り組んでいます。
本社所在地 |
熊本県上益城郡益城町福富1107 |
創立 | 1980年 |
代表者 | 竹下 光伸 |
従業員数 | 840名(2021年10月現在) |
事業内容 | 小売業、スーパーストア |
URL | http://www.e-rocky.co.jp/ |
当社では、ロッキー各店でご利用いただけるハウス電子マネーカードとして「rocca(ロッカ)」を発行しています。その電子マネーシステムとして貴社のキャッシュレスサービスを利用しています。
「rocca(ロッカ)」は、当社が展開するロッキー各店舗でご利用いただけるポイント機能付きハウス電子マネーカードです。カードは、各店舗で無料配布しており、現在、全支払に占める「rocca(ロッカ)」利用率は50%に及んでいます。
2020年7月1日からは、レジ袋有料化にともない、「rocca」払いのお客様にレジ袋代を無料にするなどの特典も用意しています。
入会金・年会費 | 無料 |
発行手数料 |
無料 |
ポイント加算 | ハウス電子マネー、現金決済にかかわらず、お買い上げ200円(税抜き)ごとに1ポイント付与 |
ポイント利用 | 500ポイントで500円分の電子マネーとして利用が可能 |
有効期間 |
最終利用日より3年間 |
対象店舗 | ロッキーが展開する各店舗 |
URL | http://www.e-rocky.co.jp/index.html |
はい、ハウス電子マネーは、導入していませんでした。実は、弊社では、もともと紙のポイントカードを運用していたんです。お買い上げ額に応じてスタンプを押し、10個集まったら500円を現金でお渡しする、というものです。ただ、紙だと交換したお客様の情報を記録するのに人手がいりますし、管理も大変だったので、電子化したいと考えていました。
いきなり電子マネーを導入してしまうと、お客様が切り替えをしてくれないのではないか、という懸念があったため、段階的に電子化を導入した点です。先にお伝えした通り、紙のカードから電子のサービスへと進化させていくにあたり、まずはポイントカードの電子化に着手し、その後ハウス電子マネーの導入に踏み切ることにしました。常にお客様に「損にはならない」「お得なんです」ということをご案内していたこともあり、切り替えもスムーズに進んだと思います。
顧客ロイヤリティアップやリピーター促進を行う上で、「独自性をだすこと」が重要だと思っていました。
弊社は、熊本生まれ、熊本育ちのスーパーです。例えば大手の共通型電子マネーを導入した場合、キャンペーンを実施しても、チャージした額が自社のお店で使われるとは限りません。地域に密着した弊社オリジナルのキャンペーンやサービスを展開するには、共通型電子マネーでは難しいのではと考えました。
また、レジに割く人員を減らせるのではと考えたのも採用に至った背景の一つです。電子マネーはまだまだ伸びるだろうと思っていましたので、セミセルフレジを導入し、「rocca」払いのお客様には、スムーズに精算いただけるようにしました。レジを早くまわせるぶん、対応にかかっていた時間をお客様が必要とする別のサービスの提供に充てられると思ったのです。
カードと併用して行っているキャンペーンとしては、2つあります。
1)「rocca」支払いでレジ袋代無料
2)月・水・金曜日は税抜価格2,000円以上お買い上げ、かつ全額「rocca」支払いで3%引き(※お酒など一部対象外商品あり)
月・水・金曜に限らず、毎日ポスターやのぼりを掲げ告知をしています。また、まだ「rocca」をご利用いただいていないお客様へは、「『rocca』でお支払いいただくとお得です」とレジでお声がけをし、リーフレットもお渡ししています。
今後は、Web登録などにも力をいれ、今まで以上に顧客データを活用したより効果的な販促を実施していきたいと考えています。
現金を扱う割合が減った分、レジの作業工数が減りました。
ハウス電子マネー導入後、タイミングよく「キャッシュレス・消費者還元事業」が国の施策として行われていた背景から、一気にカード会員が増えたのです。一時期、「rocca」の利用率が70~80%まで上がったほどです。現時点では50%に落ち着いていますが、当初、「利用率が30%いけば……」と社内で話していたので、現状のこの数字には満足しています。当初はここまで利用してもらえるとは思っていませんでした。
導入により、お客様が定期的に来てくださっていることも把握できましたし、過去5年で利用率が高まっていることも分かっています。
最終的には、「rocca」の利用率80%を目指したいですね。今のままの機能だけでは難しいので、銀行からのチャージ機能、ほかのポイントとの連動、他社での利用など、機能の拡充を考えなければならないと思っています。
弊社店舗で利用できるクローズドなサービスとしては、成功していると思っています。
今後は、今より多くの熊本県のお客様に利用いただけるように「成長を見せられるか」がカギとなると思います。先細りにならないよう、お客様の利便性を考え、他企業の店舗、さらには地域全体でも利用できる電子マネーを目指したいと考えます。
大きなキャッシュレスという流れは止まらないと思います。キャッシュレスを体現するサービスとして、どんどん変化していって欲しいと思います。
※ ロッキーのホームページ
※記載の内容は、取材をおこなった2021年7月時点のものです(「アララ キャッシュレス(旧:point+plus)」を導入)
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