インバウンド対応にキャッシュレスは必須|外国人観光客をもてなすコツ
目次[非表示]
- 1.インバウンド対応にキャッシュレスが必須な理由
- 1.1.キャッシュレス対応でインバウンド消費が拡大
- 1.2.キャッシュレス導入のメリット
- 2.エリア別の主な決済手段
- 2.1.東アジア│コード決済が主流
- 2.2.中国|モバイルアプリの導入が盛ん
- 2.3.韓国|クレジットカードとデビットカード
- 2.4.香港|クレジットカード
- 2.5.アメリカ・ヨーロッパ圏|クレジットカードのタッチ決済
- 3.インバウンド対応におすすめのキャッシュレスアプリ
- 3.1.1. アジア各地で展開されるAlipay
- 3.2.2. 中国発の幅広層から支持のあるWeChat Pay
- 3.3.3. 韓国では主流のアプリKakao Pay・Naver Pay
- 3.4.4. 世界各国に対応しているJTBのアプリ|Japan Travel Pay
- 4.外国人観光客の呼び込みに効果的!自店舗専用のデジタルギフト
- 5.インバウンド対応にはキャッシュレスの導入が不可欠
訪日観光客の集客に向けたインバウンド対応の1つとして、キャッシュレスの導入は不可欠です。居住国によって異なりますが、日本よりもキャッシュレスの定着率が高い国が多いことが、その背景にあります。
そこで本記事では、インバウンド対応になぜキャッシュレスが必須なのかを解説します。インバウンド対応をどこから始めたらよいかわからない店舗運営者、自治体の方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
インバウンド対応にキャッシュレスが必須な理由
日本のキャッシュレス化は、ほかの国と比べるとまだまだ普及率が低いのが現状です。2025年までに40%までキャッシュレス決済比率を引き上げることを目標に掲げていますが、日本に来る外国人観光客の方にとっては、キャッシュレス化が進んでいない印象を受ける方もいるかもしれません。
キャッシュレス対応でインバウンド消費が拡大
キャッシュレス導入の鍵になるのがインバウンド需要です。外国人観光客は、日本で商品の購入やサービスを利用する際、現地のお金を日本円に換金する必要があります。キャッシュレス決済が定着している国から来た観光客にとっては、居住国と同じ方法で決済できるか否かがお店や商品選びの肝になっていることも考えられます。つまり、キャッシュレスに対応していない場合、機会損失につながっている可能性も考えられるのです。
キャッシュレス導入のメリット
キャッシュレス導入は外国人観光客のためだけでなく、手軽かつ簡単に買い物ができるので全ての消費者にとって利便性が向上するのがメリットです。現金での管理が不要で、アプリと連携することで家計簿や収支の管理が簡単になるアプリの活用も進んでいます。
また、店舗にとっても効率化と売上拡大のどちらも期待できるのがポイントです。レジでの現金授受が削減できるので、盗難やトラブルの回避にも役立つでしょう。また顧客情報をカードから集められるため、マーケティングにもその情報を活かせます。
エリア別の主な決済手段
キャッシュレス決済と聞くと、クレジットカードでの決済が頭に思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。海外でも国際ブランドのクレジットカードを持っている方は多く、まずはクレジットカードに対応した機械の導入が必要不可欠です。
ほかにも、触れるだけで決済ができるタッチ決済に対応しておくと便利です。しかし、読み取り端末機器の導入費用や決済手数料がかかるというデメリットもあるため、導入コストは事前に見積もっておきましょう。
東アジア│コード決済が主流
東アジアをはじめ、急速に認知を広げているのがQRコードやバーコードを使ったコード決済です。クレジットカードではなくスマホに入っているアプリからコードを見せて、読み取るだけで決済ができます。日本でも導入が進んでおり、「PayPay」や「LINE Pay」などが代表的なサービスです。
中国では「Alipay」、香港では「AlipayHK」、韓国では「KakaoPay」など、国によって異なるアプリがありますが、3社は全てPayPayと連携しています。同様にLINE Payも中国の「WeChat Pay」や韓国の「Naver Pay」との連携がスタートしました。
さらに、東南アジアをカバーするシンガポール発のモバイル決済連合、「VIA」のサービスがスタートしたことでより広い地域へのサービス展開が可能になっています。
中国|モバイルアプリの導入が盛ん
中国で最も多く使われているのがクレジットカードでの決済です。中でも銀聯(ぎんれん)カードが代表格で、以前は富裕層をメインに利用が広がっていました。
一方でモバイルアプリやデビットカードも主流です。中国人観光客を集めるのであれば、銀聯カードの他に「Alipay」や「WeChatペイ」の導入もおすすめです。現地では一般的なツールとして使われています。
韓国|クレジットカードとデビットカード
韓国は世界的にみてもキャッシュレスが進んでいますが、日本のように現金に換金して使っている方も多くいます。
韓国ではVISAやMastercardなどのクレジットカード、他には中国で主流の銀聯カードを使っている方も多いです。デビットカードの使用数も多く、同じアジア圏といえど主流のサービスが異なります。
香港|クレジットカード
香港の方も同様に現金を使う習慣がありますが、クレジットカードの導入も押さえておきましょう。中国本土と異なりオリジナルブランドではなく、国際的にメジャーなVISAやMastercardの普及が広がっています。
アメリカ・ヨーロッパ圏|クレジットカードのタッチ決済
アメリカやヨーロッパ圏内の方はVISAやMastercard、American Expressのクレジットカードを使うのが主流となっています。グローバルなクレジットカードの利用が多い印象です。
インバウンド対応におすすめのキャッシュレスアプリ
ここからは、キャッシュレスアプリについて紹介します。アプリに対応しているか否かで観光客にとっての利便性が変わります。訪日観光客の利用が多い店舗運営者や事業者の方は、以下を参考に導入を検討してみてはいかがでしょうか。
1. アジア各地で展開されるAlipay
中国はもちろん、アジアの各国にユーザーを持っている「Alipay(アリペイ)」。世界的にみても大規模な決済サービスアプリです。日本では馴染みが薄いですが、中国に住んでいる方からは親しまれています。
「Alipay+(アリペイプラス)」というプラットフォームもあり、こちらは中国だけでなく香港や韓国、シンガポール、マレーシアなどさまざまなアジア諸国をカバーしています。
2. 中国発の幅広層から支持のあるWeChat Pay
WeChatから普及した「WeChat Pay(ウィーチャットペイ)」は、中国発のQRコード決済サービスです。先ほどのアリペイと同じくらいの人気を誇っており、今後もますます拡大が見込まれます。
メッセンジャー機能が充実しているWeChatは、SNSや友人への送金、タクシーの配車やチケット手配などさまざまなジャンルに対応しています。幅広いユーザーがいるので、ターゲットの年齢を問わず活用できるサービスです。
3. 韓国では主流のアプリKakao Pay・Naver Pay
韓国で人気のキャッシュレスアプリは「Kakao Pay(カカオペイ)」、そして「Naver Pay(ネイバーペイ)」です。
Naver Payは韓国で大手のスマホ決済サービスで、Kakao Payはそれに次ぐ利用者を抱えているサービス。前者はLINE Pay、後者はPayPayと連携しているので、それぞれの決済サービスを導入するのがおすすめです。
4. 世界各国に対応しているJTBのアプリ|Japan Travel Pay
地域を問わず使えるアプリが、JTB ビジネスイノベーターズとアイ・ティ・リアライズ株式会社が連携して開発した「Japan Travel Pay」という新しいサービスです。
Japan Travel Payの使い方はクレジットカードをスマートフォンに登録し、決済の際にスマートフォン画面を提示し電子スタンプを押してもらえれば決済が完了するという仕組み。
店舗側にとっての負担が少なく、タブレットの端末設置が不要なので導入コストが低いです。
外国人観光客の呼び込みに効果的!自店舗専用のデジタルギフト
「お得に日本の旅を楽しみたい」という外国人観光客の集客に役立つのが、自店舗専用のデジタルギフトです。例えば1,000円分のギフトに300円分の特典を付けたデジタルギフトを1,000円で販売すれば、少しでもお得に買い物をしたい・サービスを利用したい観光客の足を自店舗へ向けさせることができるでしょう。
バリューデザインでは、自店舗専用の電子マネーを発行できる「独自Pay」に加え、「独自Pay」を活用したギフトカードやデジタルギフトサービスの提供もおこなっています。ギフトカードやデジタルギフトを提供することで、普段とは異なる顧客層を取り込むことができます。インバウンド対策に限らず、新規顧客獲得にも役立つため、検討を進める企業が増えています。
インバウンド対応にはキャッシュレスの導入が不可欠
本記事では、インバウンド対応におすすめのキャッシュレスサービスの必要性や各国で親和性の高いアプリについて紹介しました。せっかく観光客に日本に来てもらっても、支払手段が現金のみではスムーズに精算が進まず不満を抱かせてしまいます。外国人観光客を呼び込みたいと考えている店舗運営者の方は、ぜひキャッシュレス決済の導入を検討してみてください。