販促ツールの種類とは?具体例や目的、成功ポイントを解説!
店頭や店内などで見かける販促ツール。販促ツールにはさまざまな種類がありますが、商品やサービス、目的に適した販促ツールとは、どのようなものなのでしょうか。
本記事では、販促ツールの概要や目的を解説します。また、具体例や販促ツールを効果的に活用するポイントをご紹介します。
目次[非表示]
- 1.販促ツールとは何か?
- 2.販促ツールを活用する目的
- 3.販促ツールの種類
- 3.1.プッシュ型
- 3.1.1.具体例①チラシ
- 3.1.2.具体例②ノベルティ
- 3.1.3.具体例③ダイレクトメール(DM)、メールマガジン
- 3.2.プル型
- 3.2.1.具体例①Webサイト・ブログ・SNS
- 3.2.2.具体例②店頭POPや旗
- 3.2.3.具体例③カタログ
- 4.販促ツールの選び方と注意点
- 5.販促ツールを活用したアイデア事例4選
- 5.1.事例①敷島製パン株式会社:Twitterでキャンペーンを実施
- 5.2.事例②キリンビバレッジ株式会社:AIを活用し、ポスターを製作
- 5.3.事例③ガスト:アプリでクーポンを配信
- 5.4.事例④アース製薬:デジタルサイネージを活用
- 6.販促ツールを効果的に活用するポイント
- 7.店舗経営の課題を解決するなら「Value Card」「アララ キャッシュレス」
- 8.まとめ:販促ツールは目的・ターゲットを明確に選ぼう
販促ツールとは何か?
販促ツールとは、消費者の購買意欲を高め、購買を促し、売り上げを伸ばすために使われるツールのことをいいます。代表的なものに、チラシやPOP、店頭の旗、ノベルティ、実演販売などがあります。種類はさまざまですが、いずれも消費者に購買を促すために使われるツールです。
販促ツールを活用する目的
販促ツールを活用する目的は、おもに3つあります。それぞれを解説します。
目的①企業や商品・サービスの認知度を高める
販促ツールを使うことで、企業の認知度を高めることができたり、商品やサービスを知ってもらうことができます。企業や商品・サービスの認知度が高まれば、新規顧客の獲得にもつながります。
たとえば、商品やサービスに関連するイベント会場で、無料サンプルやノベルティを配布する、友人紹介で特典を受け取れる仕組みを取り入れる、お店の近くの住宅街にチラシを配布するなどの販促ツールを使って告知すれば、認知度を高めることができます。
目的②商品やサービスの購入を促し、売り上げをアップさせる
今や商品やサービスは巷に溢れかえっています。数ある商品の中から、消費者に自社商品を選んで購入してもらうには、商品の魅力を伝えることが重要です。
商品の魅力を伝える販促ツールには、商品棚のPOPがあります。POPを通じて商品の魅力やセールスポイントを伝えれば、購入を迷っている消費者にも訴求することができます。
目的③リピーターを増やす
販促ツールの活用には、既存顧客に継続的にお店に来てもらう「リピーターを増やす」目的もあります。
リピーターを増やすための販促ツールの活用としては、ポイントカードを発行し貯まったポイントに応じて割引をする、メルマガでクーポンを配布し来店を促す、SNSで会員限定のプレゼントキャンペーンを実施するなどがあります。いずれの販促ツールでも、消費者に「またお店に行きたい」「またこのお店で商品を購入したい」と思わせることが重要です。
販促ツールの種類
販促ツールには大きく分けて
プッシュ型
プル型
の2種類があります。また、それぞれに多種多様な販促ツールがあるのです。それぞれの特徴や具体例を解説していきます。
プッシュ型
プッシュ型とは、企業が消費者に積極的にアプローチして購買を促すスタイルの販促です。これに用いる販促ツールを「プッシュ型の販促ツール」といいます。具体例としては、
チラシ
ノベルティ
ダイレクトメール(DM)、メールマガジン
があります。
プッシュ型の販促ツールの特徴は、消費者にダイレクトに商品やサービスの情報を伝えることです。
具体例①チラシ
チラシは、企業やお店の情報、販売したい商品・サービスの内容が記載された紙媒体のことです。紙のサイズはA4判またはB5判が多い傾向にあります。チラシにも種類がいくつか存在し、新聞の中に折り込んで各住宅に配布する「折込チラシ」や、各住宅のポストに投函する「ポスティング」などがあります。また、街頭での手渡しもあります。
チラシのメリットは、不特定多数に簡単に配布できること、消費者にアピールしたいことを端的に伝えられることが挙げられます。また、チラシと販促品を組み合わせられるのも良い点です。
デメリットとしては、見落とされやすい、すぐに捨てられてしまうなどがあります。そうさせないためにも、ポケットティッシュにチラシを挿入する、クーポンとチラシを組み合わせるなどして、チラシに目が留まるようにしましょう。
具体例②ノベルティ
ノベルティは、イベントや展示会などで消費者に配布するアイテムやグッズのことです。ノベルティとして配布されるアイテムやグッズには、ボールペン、カレンダー、トートバッグ、クリアファイル、ステッカーなどがあります。ターゲット層によって喜ばれるノベルティは異なるため、ニーズを把握してノベルティを作るようにしましょう。また、競合企業とノベルティがかぶらないようにするのもポイントです。オリジナリティのある品物を選び差別化を図りましょう。
ノベルティのメリットは、アイテムやグッズに、企業名や商品名、連絡先などを記載することで企業や商品・サービスを認知してもらい、購入のきっかけ、企業のイメージアップにもつなげられることです。デメリットは、コストがかかる点です。発注数によってノベルティ1個あたりの金額が変わるため、早めに見積もりを取り、制作することも大切です。
具体例③ダイレクトメール(DM)、メールマガジン
ダイレクトメール(DM)は、顧客情報をもとに、はがきや封筒、パンフレットなどを送付する方法です。ダイレクトメールは、チラシと似ていますが、チラシのように紙の面積を気にして情報量を減らす必要がなく、チラシと比べ多くの情報を掲載できる点がメリットといえます。なお、はがきはチラシよりも情報量が少なくなると思われがちですが、圧着はがきなどを使うことでたくさんの情報を載せることができます。
メールマガジンは、メールを使って新商品やセールなどの情報を顧客に届ける方法です。ダイレクトメールは印刷や封入といった費用・手間がかかりますが、メールマガジンであればコストを抑えられ、一斉送信などで効率的に情報を配信できるのがメリットです。メールマガジンを継続的に配信することで、売り上げアップも期待できるでしょう。
ダイレクトメールやメールマガジンにはデメリットもあります。それは、内容や配信頻度によっては開封せずに捨てられてしまうことです。開封してもらうには、魅力的なタイトルや有益な情報であることが一目で分かるようにすることがポイントです。
プル型
プル型とは、消費者が自ら「購入したい」「利用したい」という気持ちになるよう働きかけるスタイルの販促です。これに用いる販促ツールを「プル型の販促ツール」といいます。具体例としては
Webサイト・ブログ
店頭POPや旗
カタログ
があります。プル型販促ツールは、商品やサービスに興味・関心をもってもらいやすくすることがポイントです。
具体例①Webサイト・ブログ・SNS
インターネットやスマートフォンが普及した現代では、どんな企業なのか公式Webサイトやブログ、SNSなどでチェックし、納得した上で商品やサービスを購入するケースが増加しています。つまり、Webサイトやブログ、SNSを魅力的かつ分かりやすくしなければ、購入には至らないのです。
Webサイト・ブログ・SNSを運営し、販促ツールとして活用する場合には、商品やサービスの魅力を分かりやすく伝えることが大切です。加えて、新商品の告知や実際に商品やサービスを利用した人の口コミを掲載する、商品やサービスに関連するお役立ち情報を定期的に掲載すれば、消費者に信頼感を持ってもらえたり、企業のファンを作ることにもつながります。また、検索エンジンで上位表示されるようなWebサイトに成長すれば、宣伝費用を抑えることも可能です。
Webサイト・ブログ・SNSのメリットは、認知度アップや企業ブランディングに役立つことです。また、SNSなら簡単に取り組め、情報の拡散スピードが早いのも魅力です。
一方、デメリットはコンテンツ作成に時間や手間がかかることや、短期間では期待した効果が得られないことといえます。
具体例②店頭POPや旗
店頭POPは、店内に掲示されている印刷物のことを指します。商品の詳しい情報やセールスポイントなどを目立つデザインで記載し、商品をアピールするため、または消費者の目を引くために用いられます。店頭POPのメリットは、コストをかけず販促できることです。また、持ち運びができ簡単に設置場所を変えられることや、時期によってPOPの内容を変えられる点もメリットといえます。ただし、記載する情報量が多すぎると訴求ポイントが分かりづらくなり消費者を惹きつけられなくなるので注意してください。
旗は、店先に設置して通行人に興味を持たせることができる販促ツールです。看板などにくらべて安価なのが特徴で、設置も簡単です。ただし、汚れや破れなどがあると印象を悪くします。きれいに見やすくしておくことが肝心です。
具体例③カタログ
カタログは、企業が提供する商品やサービスを網羅的に掲載できるのが特徴です。また、詳細な情報が記載できるため、消費者の購買意欲を高めます。多くの商品を扱う企業によく利用されている販促ツールです。
カタログのメリットは、デザイン、ページ数に制限がなく、オリジナリティを持たせやすいことにあります。また、店頭やレジ横に置いておけば、興味をもった消費者に手にとってもらえるため、配布する必要がありません。一方デメリットは、カタログ制作にコストがかかることでしょう。
販促ツールの選び方と注意点
販促ツールにはさまざまな種類があることをお分かりいただけたと思います。これだけ多くの種類があると、どのようにして選べばよいのか分からないこともあるでしょう。そこで、販促ツールの選び方と注意点を紹介します。
販促ツールを選ぶときのポイントは、
販促を行う目的を明確にする
ターゲットを絞り込む
ことを意識してください。販促を行う目的には、新規顧客を増やしたい、リピーターを増やしたい、商品の認知度をアップしたいなどがあります。その目的に適した販促ツールを使うようにしましょう。また、「5W2H」を活用して、目的を明確にするのもおすすめです。
What:何を
When:いつ
Where:どこで
Who:誰が・誰に
Why:なぜ
How:どのように
How much:いくらで
目的別の販促ツールの例は次のとおりです。
【購入・消費を促したい場合】
ノベルティの配布、商品サンプルの配布、実演販売、割引、キャンペーンの実施など
【リピーターを増やしたい場合】
メルマガ、限定クーポンの配布、ポイントシステムの導入、会員ランクづけなど
【認知度をアップしたい場合】
Webサイト・ブログ・SNS、チラシ、クーポンの配布など
販促したいターゲットを絞り込むことも重要です。ただ漠然と幅広い消費者をターゲットにすると、誰にも響かない、見向きもされない販促となってしまう可能性があります。年齢、性別、家族形態、居住地域、職業、年収、趣味などを組み合わせ、商品・サービスに適したターゲットを想定しましょう。
販促ツールを活用したアイデア事例4選
ここでは、企業による販促ツールを活用したアイデア事例を見ていきましょう。
事例①敷島製パン株式会社:Twitterでキャンペーンを実施
「Pasco」のブランド名や「超熟」でおなじみの敷島製パン株式会社ではTwitter公式アカウントを活用し、10月1日「超熟の日」に合わせ、“一緒に食べたい、だいじな人へ超熟をお届けする”キャンペーンを実施しました。「超熟の日」特設サイトやWebCMの配信も合わせて行うことで、商品の認知度拡大とともにTwitter公式アカウントフォロー数増加にもつながっています。
事例②キリンビバレッジ株式会社:AIを活用し、ポスターを製作
清涼飲料の製造・販売を手がけるキリンビバレッジ株式会社では、AIが解析した消費者インサイトを販促物のデザインに反映し、ターゲットに響く販促ツールを製作しました。AIを活用することで、消費者の気持ちを捉えたデザインができ、制作スタッフの時間削減にもつながった成功事例です。
事例③ガスト:アプリでクーポンを配信
すかいらーくグループの「ガスト」では、公式アプリでクーポンを配信しています。クーポンは一人ひとり内容が異なるのが最大の特徴です。アプリをダウンロードした際に登録した属性やクーポンの利用履歴をもとに、クーポンが配信されています。このクーポンにより、集客アップ、売り上げアップ、手薄だった30〜40代女性の開拓にも効果が出ているそうです。
事例④アース製薬:デジタルサイネージを活用
アース製薬は、「タッチ式デジタルサイネージ」を活用し、販促に成功しています。このタッチ式デジタルサイネージで商品選びに困っている利用者に役立つ情報を提供し、人感センサー機能によってタッチを呼びかけるという仕掛けも消費者に受け、自社の害虫駆除商品の理解度アップ、売り上げアップにつながりました。
販促ツールを効果的に活用するポイント
販促ツールはただ使えばいいというものではありません。効果的に活用するポイントを解説します。
ポイント①目的とターゲットを明確にし、適切な販促ツールを選ぶ
販促ツールを効果的に活用するためには、販促する目的とターゲットを明確にすることが重要です。また、ターゲットが求めていることを知るためには調査を行います。調査には、明確な数値や量で表されるデータで集計・分析する「定量調査」と、数値では表されないデータで「言語・意味」を解釈する「定性調査」があります。定量調査には、ネットリサーチや街頭調査があります。一方定性調査には、デプスインタビュー、グループインタビュー、店頭調査、訪問調査などがあります。いくつかの調査を行い、ターゲットが求めていることを把握して販促に活かしましょう。
目的とターゲットが明確になったら、それに適した販促ツールを選んでください。たとえば、目的が「新規顧客の開拓」と「リピーター増加」では、販促ツールは異なります。前者ならプッシュ型、後者ならプル型のほうが良いでしょう。
ポイント②ターゲットを惹きつける要素を考える
販促ツールを選んだら、その販促ツールにターゲットを惹きつける要素を考えます。販促ツールは消費者の目にとまらせること、興味を引くことが大切です。惹きつける要素には、「デザイン」や「メッセージ性」などがありますが、どちらも強すぎるとインパクトにかけてしまうので、バランスをとるようにしましょう。また、「分かりやすい」ことも大切です。
ポイント③効果測定し、結果検証をする
販促ツールを活用してみて、どのくらいの効果があったのか測定します。測定するときは、
使った販促ツール
販促ツールを使った期間
どのくらいの反響があったか(クリック数や問い合わせ数、会員登録数など)
売り上げがどのように変化したか
を記録します。測定後には検証を行いましょう。そうすれば、
どの販促ツールがもっとも効果的だったのか
効果的だった理由
効果がなかった販促ツールの理由
どのターゲットに響いたのか
効果がなかったターゲット
などの情報が把握でき、次の施策に活かせます。
効果測定、結果検証を繰り返すことで、データが蓄積し、ブラッシュアップされ、目的、ターゲットに合った販促ツールが見いだせるはずです。
店舗経営の課題を解決するなら「Value Card」「アララ キャッシュレス」
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「Value Card」「アララ キャッシュレス」を導入すれば、店舗経営での課題を多角的に解決できます。ぜひ、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ:販促ツールは目的・ターゲットを明確に選ぼう
販促ツールには、さまざまな種類があります。そのため、目的・ターゲットに合っていない販促ツールを選んでしまうと、期待通りの効果は出ないでしょう。そうならないためにも、販促ツールの特徴やメリット・デメリットを理解すること、目的・ターゲットを明確にした上で適切な販促ツールを選ぶことが大切です。効果や成果を出せる販促ツールを選びましょう。