無人店舗ビジネスのメリットとは?国内の成功事例も紹介
小売業の立ち上げや拡大を検討している方の中で、無人店舗に興味をもっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、無人店舗の特徴やメリットとデメリットについて解説するほか、国内で実際に運営されている無人店舗の事例や運営を成功させるためのポイントについても紹介します。店舗のフランチャイズ化やコストを抑えた事業を実施したい方に役立つ内容ですので、ぜひ参考にしてみてください。
目次[非表示]
- 1.無人店舗とは
- 2.無人店舗のメリット
- 2.1.店舗運営コストを削減できる
- 2.2.顧客データの収集がしやすい
- 2.3.営業時間の拡大ができる
- 3.無人店舗のデメリット
- 3.1.防犯対策に工夫が必要
- 3.2.顧客とのコミュニケーション機会がない
- 3.3.無人店舗の国内事例3選
- 3.4.DIME LOUNGE STORE
- 3.5.CATCH&GO
- 3.6.Flicfit
- 4.無人店舗成功のポイントは遠隔接客
- 5.無人店舗のキャッシュレス決済なら『独自Pay』
- 6.無人店舗なら多店舗経営がしやすい
無人店舗とは
無人店舗とは、店頭に人が配置されていない店舗のことです。店舗の運営のために、センサーやカメラによる防犯機能や、ICタグ、キャッシュレス決済システムなど、さまざまな技術を活用しています。
無人店舗の仕組み
無人店舗の大まかな仕組みは、出入りの管理を店舗入口でICカードやスマホ認証でおこない、商品の決済を商品のバーコードやICタグをレジで認識させ、現金やキャッシュレス決済サービスを使って支払ってもらうものです。カメラが顧客を追尾して店内での動きをAIがチェックし、ICタグを利用して店内商品の管理を実施しています。
無人店舗の仕組み
無人店舗に似た以下の2つの店舗について紹介します。
- レジなし店舗
- ダークストア
レジなし店舗
店舗運営や商品管理に人手を利用しているものの、会計は自動でおこなっている店舗形態のことです。スマホアプリのバーコードを使って入店し、商品を選んで退店すると登録されたクレジットカード情報から自動で決済される仕組みです。
ダークストア
ECストアにおける配送拠点のような店舗のことです。実店舗のように陳列されていても顧客が店舗で買い物をすることはありません。主にピッキングや配送、商品のピックアップ場所として利用されます。
無人店舗のメリット
無人店舗のメリットを3つ解説します。
- 店舗運営コストを削減できる
- 顧客データが収集しやすい
- 営業時間の拡大ができる
店舗運営コストを削減できる
店舗の無人化により、各店舗の人件費を大幅に削減することが可能です。店舗スタッフはマネジメントや消費者対応の品質改善などの基幹業務に注力できるようになります。採用コストや社員教育の手間もなくなり、少人数でビジネスをおこなえるのもメリットです。
顧客データの収集がしやすい
顧客のパーソナルデータや商品への関心、購買履歴などを店内に設置したシステムで読み取ることが可能なため、手間をかけずに顧客データを収集できます。センサーやカメラで来客数や行動を計測し、スマホアプリや店内のタッチパネル操作の記録から商品に関するデータの収集が可能です。商品開発や改善に必要なデータの蓄積がしやすいのは大きなメリットです。
営業時間の拡大ができる
深夜帯の対応や24時間営業がしやすくなるのもメリットです。無人店舗のシステムを構築することで運用コストをあまり増やさずに販売時間を伸ばすことが可能になります。人件費が抑えられた店舗形態だからこそ享受できるメリットです。
無人店舗のデメリット
無人店舗の以下の2つのデメリットについて解説します。
- 防犯対策に工夫が必要
- 顧客とのコミュニケーション機会がない
防犯対策に工夫が必要
無人であることから、人手を介さない防犯システムが必要になることです。スタッフが常駐していれば万引きや窃盗はその場で取り締まることができますが、無人の場合あらかじめ抑止するような仕組みが必要になります。カメラやセンサーによる防犯・認証システムの導入が必須となるため、導入コストがかかるのは避けられません。
顧客とのコミュニケーション機会がない
顧客がスタッフとのコミュニケーションを望む場合、その機会が無くなってしまうデメリットがあります。買い物客がスタッフの対応や接客態度の良さによって購入を決める場合があるため、アピール機会の損失につながる可能性もあります。手軽に購入できる点も大きなメリットですが、無人でも商品のよさを伝えられる工夫が必要になります。
無人店舗の国内事例3選
無人店舗の国内事例を3つ紹介します。
- DIME LOUNGE STORE
- CATCH&GO
- Flicfit
ひとつずつ見ていきましょう。
DIME LOUNGE STORE
『DIME LOUNGE STORE(ダイムラウンジストア)』は顔写真で認証をおこない、決済ボタンをタッチするだけで登録していたクレジットカードから決済され、買い物が完了する無人店舗です。
5坪ほどのスペースの売り場に店員はおらず、入口の顔認証ゲートや店内に設置したカメラやセンサーで来店者の行動を感知してAIで解析します。そのため、スマートフォンやICカードを使うことなく買い物ができます。また、商品棚にある重量センサーが重さの変化を感知して在庫数を計測するため、万引きや在庫不足による売り逃しを防ぐことが可能です。
CATCH&GO
『CATCH&GO』はウォークスルー型の無人店舗です。スマホのアプリを使って入店し、レジ処理無しで買い物ができる点が特徴です。NTTデータの「Catch&Goサービス」を活用し、手に取った商品をそのまま持ち帰れるシステムを実現しています。店舗に設置したカメラと商品棚の重量センサーによって商品の動きを認識することで、専用アプリにより利用者を識別して自動的にクレジットカード決済がおこなわれます。
Flicfit
『Flicfit(フリックフィット) 』は無人靴販売店舗です。商品の試着や提案をAR(拡張現実)技術を使っておこない、購入後の商品は後日配送されるのが特徴のサービスです。注文した商品のサイズが合わなかった場合、返品が可能です。
無人店舗成功のポイントは遠隔接客
無人店舗成功のポイントは遠隔接客にあります。タブレットや通信機器を使用して拠点にいるスタッフを呼び出す仕組みを作ることにより、有事の対応や顧客とのコミュニケーション機会の減少といった問題の解決が可能です。トラブルを想定して対応できるシステムを、店舗の立ち上げ段階から構築しておきましょう。
無人店舗のキャッシュレス決済なら『独自Pay』
バリューデザインが提供する『独自Pay』は、そのお店だけで使える電子マネーを利用するタイプのキャッシュレス決済導入サービスです。
顧客が商品を購入する前にカードへ現金をチャージするプリペイド式のサービスであるため、店舗は事前に現金を受け取ることができ、キャッシュフローの改善に期待ができます。
セルフレジへの対応も可能なため、無人店舗でキャッシュレスサービスを導入をご検討中の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
無人店舗なら多店舗経営がしやすい
運用コストが低い無人店舗は、有人店舗より多店舗化やフランチャイズ化がしやすいと言われています。その理由は、店舗スタッフを最小限にとどめることができるため、人件費やスタッフ育成の手間などを抑えられる点にあります。1店舗目でビジネスモデルが確立できれば多店舗化が容易になるため、店舗の拡大を検討している事業者の方は、この記事を参考に無人店舗の出店を検討してみてはいかがでしょうか。