【事例あり】販促企画とは?仕事内容や目的・種類、具体的なアイデア・手順などを解説
販促企画とは、商品やサービスの購買・利用を促すための企画を立てることを指します。
本記事では、販促企画を行う目的や種類、販促企画を立てるときの考え方や手順について参考となる事例とあわせて解説します。
目次[非表示]
- 1.販促企画とは
- 1.1.具体的な仕事内容
- 2.販促を行う目的とは
- 2.1.目的① 新しい顧客を獲得する
- 2.2.目的② リピーターを増やす
- 2.3.目的③ 1回に購入・利用する金額を増やす
- 3.販促の種類
- 3.1.種類① 消費者を対象にした販促
- 3.2.種類② イベント販促
- 3.3.種類③ サンプリング販促
- 3.4.種類➃ 特典を付与する販促
- 3.5.種類⑤ 販売チャネル向け販促
- 4.販促企画の考え方と手順
- 4.1.1:目的の明確化
- 4.2.2:具体的な目標設定
- 4.3.3:ターゲットの明確化
- 4.4.4:コミュニケーションコンセプトの設定
- 4.5.5:具体的な施策・販促手法の決定
- 4.6.6:販促手法から得られた成果の振り返り
- 5.販促企画の企業事例
- 5.1.事例① Twitterを活用した総選挙(明治)
- 5.2.事例② 人気ゲームとコラボ(吉野家)
- 5.3.事例③ 30年以上続くロングラン販促(伊藤園)
- 5.4.事例➃ ハッシュタグを活用した販促(ユニクロ)
- 6.販促企画にポイントサービスを使うならバリューデザインの独自Payサービスがおすすめ!
- 7.商品・サービスにあった販促企画を
販促企画とは
販促企画とは、自社商品やサービスの購入・利用を促すためのプロモーションを行うことをいいます。自社商品やサービスがどれだけ素晴らしくても、その存在が人々に知られなければ購入者や利用者は増えません。自社の商品やサービスについて広く知ってもらい、売上につなげることが販促企画といえるでしょう。
具体的な仕事内容
販促企画の仕事は、消費者に商品を購入・利用してもらうことが最終ゴールとなります。広告は商品やサービスの魅力を伝えるものですが、優れている点について「アピールすること」に重きが置かれます。一方、販促企画では、商品・サービスの良さに目を向けてもらい、「購入・利用までつなげること」が重要視されます。
販促を行う目的とは
では、販促を行うのはなぜでしょうか。改めてその目的を確認しましょう。
目的① 新しい顧客を獲得する
既存顧客だけでも一定の売上につながりますが、売上をさらに伸ばしていくためには、新しい顧客を開拓することが大切です。販促は、新規顧客を獲得することが目的のひとつになります。まずは、自社の商品やサービスを広めて興味を持ってもらうことから始め、購入や利用を促す企画を立てていきます。例えば、店の外観や内装を整えたり、看板やのぼりを出して店が目立つようにするなどが挙げられます。また、近年ではSNSを活用して店やブランドの存在を知ってもらうことも販促企画のひとつとなっています。
目的② リピーターを増やす
購入・利用履歴のある顧客がリピーターになると売上が伸びます。顧客一人あたりの来店や購買の頻度が増えるほど売上が上がるため、既存顧客にDMやメールマガジンを送付したり、ポイントカードを作成してもらい利用を促したりすることも販促企画です。例えば、「10回利用すれば、1回割引になる」といった店舗独自のスタンプカードを導入することで「せっかくならあのお店に行こう」と顧客の再利用を促進できます。
目的③ 1回に購入・利用する金額を増やす
顧客が1回あたりに購入・利用する金額を増やすことも売上の向上につながります。1個買うよりも2個以上のまとめ買いがお得になる価格設定や、利用期間の長い顧客にはグレードの高い商品を割引価格で提案する企画も良いでしょう。
販促の種類
販促企画にはどのような種類があるのでしょうか。ここからは、5種類の販促企画をご紹介します。販売する商品やサービス、ターゲットに合わせた企画を選ぶようにしましょう。
種類① 消費者を対象にした販促
消費者とは、自社商品やサービスを購入・利用する可能性がある、あらゆる人のことを指します。より多くの消費者を対象とした販促企画として、誰でも気軽に参加できるプレゼントキャンペーンの実施をはじめ、商品サンプルやチラシを配布することなどが挙げられます。また、近年はSNSの普及により、Twitter、Instagram、TikTokなどを利用した販促企画も多く行われています。
種類② イベント販促
店頭でイベントを行う販促企画もあります。店頭で商品を体験・試食できるスペースを設けることや実演販売を行うことも販促企画にあたります。WebサイトやSNS上でのやりとりとは違い、店舗スタッフが消費者と会話をしながら使用感などの感想を聞ける点や、商品の良さを直接アピールできる点がメリットとして挙げられます。
種類③ サンプリング販促
サンプリング販促とは、試供品を提供して実際に商品を使ってもらう販促企画です。商品の良さをいくらアピールしても、「使ってみないとわからない」と思うのが消費者の本音でしょう。そこで、手にとって使ってもらい、商品の良さを体験してもらうのがサンプリング販促の狙いです。販売している既存商品にサンプルをつけるほか、来店客や街頭でサンプルを配布する場合もあります。
種類➃ 特典を付与する販促
自社商品やサービスを購入・利用した顧客に特典を付与することも、販促企画のひとつです。例えば「期間中に商品を購入した人にはポイントを2倍プレゼントする」キャンペーンや、「初回利用の方は無料」などの企画があります。利用する顧客がメリットを感じやすいため、商品購入やサービス利用のきっかけになるでしょう。また、来店者にノベルティをプレゼントするキャンペーンも、特典付与型の販促企画にあたります。
種類⑤ 販売チャネル向け販促
販売チャネルとは、商品やサービスを販売する経路のことです。商品をつくるメーカーは、実際に販売を行うことは少なく、多くの場合は小売店や販売代理店に商品を卸して販売を代行してもらいます。そこで、小売店や販売代理店に対して自社の商品を優先的に売ってもらえるように働きかけることが、販売チャネル向けの販促です。例えば、目標額を設定して小売店同士で売上を競ったり、メーカーが小売店に対して勉強会を開き、商品理解を深めてもらうことで顧客にわかりやすく説明してもらう手法があります。
販促企画の考え方と手順
販促企画を立てるときには、どのように進めると良いでしょうか。販促企画の考え方と、具体的な手順について見ていきましょう。
1:目的の明確化
販促企画を行う際は、まず目的をはっきりさせる必要があります。新規顧客を獲得したいのか、それとも既存顧客に再来店を促したいのか、またはブランドの認知を拡大したいのかなど、それぞれの目的によって最適な販促企画も変わってきます。目的を立てずに販促企画を行うと、一貫性のないキャンペーンに終わってしまうので、注意が必要です。
2:具体的な目標設定
目的を明確にしたら、具体的な目標を設定しましょう。その際「SMART」と呼ばれる以下の項目で目標を設定することをおすすめします。
- Specific(具体性のある目標)
- Measurable(数値等で効果測定が可能な目標)
- Achievable(実現可能な目標)
- Related(事業計画と関連性がある目標)
- Time-bound(期間内に達成できる目標)
「店の評判をよくする」など、測定できないあいまいな目標ではなく、できるだけ数値化した具体性のある目標を設定しましょう。
3:ターゲットの明確化
目的に合わせてターゲットも明確にしましょう。「男性客」といった大まかなターゲットではなく、アピールしたい商品やサービスに合わせて「健康意識が高い30代のサラリーマン男性」など、より具体性のあるターゲット像を想定します。そうすることで、ターゲットのライフスタイルや価値観に合わせた最適な販促企画を立てることができるでしょう。
4:コミュニケーションコンセプトの設定
販促企画では、コミュニケーションコンセプトを立てることも大切です。コミュニケーションコンセプトとは、販促企画で顧客やターゲットユーザーに伝えたいメッセージのことです。ブランドや店舗が、ターゲットユーザーにどのようなメッセージを伝えたいのか、コンセプトは何なのかをしっかりと決めておくことで、一貫したメッセージを伝えられるようになります。
5:具体的な施策・販促手法の決定
ここまでできたら、次はいよいよ具体的な施策や販促手法について決めていきます。販促企画の手法は様々な種類があり、種類によって効果や費用も異なります。近年増えているSNSを使った販促企画は、少ないツールで費用を抑えて手軽にできる点がメリットですが、SNSをあまり使わないターゲット層には不向きであることも認識しておきましょう。ターゲットによってどのような手法を選ぶべきかを考えることが大切です。
6:販促手法から得られた成果の振り返り
販促の企画を立て実施をしたら、必ずその成果について振り返りましょう。予想以上に反響があって、設定した目標を達成できるかもしれませんし、逆に思うような成果が得られないかもしれません。設定した目標に対しての実績や成果の要因は何にあったのか振り返り、次回以降の販促企画に活かしていきましょう。
販促企画の企業事例
実際に行われた販促企画の事例をいくつかご紹介します。
事例① Twitterを活用した総選挙(明治)
明治が2018年に行い話題になった販促企画が「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙」です。明治のチョコレート菓子で人気の「きのこの山」と「たけのこの里」について、どちらが好きか国民に広く聞くというキャンペーンを行いました。「きのこ党」「たけのこ党」「どっちも党」の3つから、支持する党に投票する仕組みです。これまでも「どっちが好きか」論争が繰り広げられてきたこともあり、1,600万票もの応募が集まり話題となりました。改めて明治のお菓子の魅力に気づいた消費者も多く、ブランド認知が大きく拡大した事例です。
事例② 人気ゲームとコラボ(吉野家)
牛丼チェーンの吉野家は、「ポケモン」の愛称でおなじみの人気ゲーム「ポケットモンスター」とコラボレーションをしました。吉野家公式Twitterをフォロー&リツイートするとプレゼントが当たるほか、ポケモンをデザインした特製丼に入ったポケ盛牛丼を販売し、そのレシートの写真を撮って吉野家公式TwitterにDMで送信すると特製ポケ盛専用どんぶりなどが当たるキャンペーンを実施しました。「ポケモン」が一大ブームになった時期に重なり、注目を集める企画となりました。
事例③ 30年以上続くロングラン販促(伊藤園)
伊藤園の「おーいお茶」では、1989年から「新俳句大賞」という販促企画をおこなっています。「お茶を飲んで 一句飲む」という日本の文化に寄り添った内容で、日本のみならず世界中から応募が寄せられている人気の企画です。公式Twitterをフォローしてキャンペーン投稿をリツイートすると、プレゼントが当たるキャンペーンも同時に行い拡散されています。
事例➃ ハッシュタグを活用した販促(ユニクロ)
ユニクロでは、人気商品の「エアリズム」と、口コミを共有することを意味する「シェア」の言葉を組み合わせて、「シェアリズム」という独自のハッシュタグを作った販促企画を実施しました。公式Twitterをフォローして、エアリズムの好きなところや心地いいところについて、ハッシュタグをつけて投稿するとプレゼントがもらえる仕組みです。商品の特徴をSNSで拡散した販促企画の事例です。
販促企画にポイントサービスを使うならバリューデザインの独自Payサービスがおすすめ!
バリューデザインが提供する独自Payサービス「Value Card」「アララ キャッシュレス」は、キャッシュレス決済機能に加え、売上の成長を支援するマーケティング機能も備えています。例えば、既存客向けには、電子マネーのチャージ額に応じて特典を付与するキャンペーン、新規獲得向けには、会員になるとポイントプレゼントなどを実施できます。
「自社専用の電子マネーを作り会員を増やしたい!」「顧客データを溜め、そのデータを活かした販促を行いたい!」という方は、バリューデザインのキャッシュレスサービスについて、無料で資料をダウンロードできますので、ぜひご確認ください。
商品・サービスにあった販促企画を
販促企画の手法は多種多様です。自社商品やサービスをどのようなターゲットにアプローチすべきかを明確にしたうえで、最適な企画を立てることが大切です。また、販促企画は、実施後の成果を振り返り、反省点や改善点を次に生かしていくことも重要です。ぜひ、ポイントを押さえながら、さまざまな販促企画にトライしてみてはいかがでしょうか。