顧客データの収集や分析方法について解説!活用事例も紹介
スーパーや飲食店など、店舗運営事業者が顧客データを活用して売り上げを伸ばす方法について解説します。顧客データの収集方法や代表的な4つの分析方法、さらにデータ分析を活用した事例について紹介しますので、売上アップのための施策を検討している事業者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次[非表示]
- 1.顧客データとは
- 2.顧客データの収集方法
- 2.1.定量データの収集方法
- 2.2.定性データの収集方法
- 3.顧客データの主な分析手法
- 3.1.セグメンテーション分析
- 3.2.バスケット分析
- 3.3.RFM分析
- 3.4.コホート分析
- 4.顧客データ分析の活用事例
- 4.1.セグメンテーション分析の活用事例
- 4.2.バスケット分析の活用事例
- 4.3.RFM分析の活用事例
- 4.4.コホート分析の活用事例
- 5.顧客データ分析とハウス電子マネーで顧客離れを防ぐ!バリューデザインの『独自Pay』
- 6.顧客データを活用して効果的に売上をアップさせよう
顧客データとは
事業戦略を考える際は、顧客データを使用してさまざまな分析をおこないます。顧客データを分析することで事実に基づいた売上予測が立てられ、利益の最大化につなげることが可能です。そのような分析に使用される顧客データは大きく分けて以下の2種類です。
- 定量データ
- 定性データ
それぞれについて解説します。
定量データ
定量データとは数値として明確に表せるデータのことです。例えば、顧客1人当たりの購入金額や来店回数などが該当します。地域や時間帯、ユーザーの年齢や性別などで属性別に分析をおこなうことで、商品やサービスがどのような傾向で購入されているのか明確にできるのが特徴です。
定性データ
定性データとはアンケートや聞き取りなどで収集できるような「顧客の好み」や「店舗やブランドに対する印象」といった数値化しにくいデータのことです。裏付けとなるものがないため、分析結果にバラつきが生じやすい点があります。しかし、分析するためには必要であり、定量データとあわせて顧客のニーズを分析するのに重要なデータです。
顧客データの収集方法
顧客データの収集方法は、種類によって違いがあります。定量データと定性データそれぞれの収集方法について解説していくので、1つずつ見ていきましょう。
定量データの収集方法
定量データの収集方法には以下のような方法があります。
- 顧客に対して会員登録を実施する
- アンケートを実施する
- 過去の注文履歴や受注履歴から顧客の購買データを収集する
- Webサイトへのアクセスログから行動記録データを収集する
顧客に会員登録をしてもらいポイントカードの提示やアンケートを通じて、購買履歴を収集する方法がよく使われます。
定性データの収集方法
定性データの収集方法には以下のような方法があります。
- アンケートで顧客の声を収集する
- SNS上で投稿を通じて収集する
- カスタマーセンターや自社サイトへの問い合わせから得る
昨今、SNSを活用して顧客と交流し、顧客の意見を聞いたり、発信している内容を収集したりする方法が主流となっています。また、カスタマーサポート専用のアカウントを持つ企業が多く見られるように、SNSは企業にとって重要なツールとなっています。
顧客データの主な分析手法
顧客データの分析方法としては以下の4つが一般的な方法です。
- セグメンテーション分析
- バスケット分析
- RFM分析
- コホート分析
それぞれについて詳しく解説していきます。
セグメンテーション分析
セグメンテーション分析は、顧客を特定の要素に分けてグルーピングする方法です。顧客データ分析の中ではポピュラーな手法です。
セグメンテーション分析の分類方法は以下のようなものがあります。
- 地理的変数:国、都道府県、交通手段、気候など
- 人口動態変数:年齢、性別、職業、宗教、家族構成、所得など
- 心理的変数:趣味、価値観、性格、ライフスタイルなど
- 行動変数:曜日・時間・サイトの訪問頻度など
これらの変数に合わせて顧客を分析して、ターゲット層の属性に合った販売方法を実施して売上アップを目指すことが可能です。
バスケット分析
バスケット分析は、顧客の買い物かごの中身を分析する手法です。一度の購入でどのような商品同士が売れているのか相関性を分析することで、客単価をアップさせる施策が打ち出せるようになります。子連れの顧客が多い店ではレジ前にお菓子を陳列するなど、ターゲット層に的確にアピールすることが可能です。
RFM分析
RFM分析は、「Recency(直近の購入日)」「Frequency(購入頻度)」「Monetary(購入金額)」の3つのデータから顧客を分類する分析手法です。新規顧客や離反顧客、優良顧客などに分類して、優良顧客を増やすためのマーケティング戦略を検討する材料とすることができます。
コホート分析
コホート分析は、顧客の属性や条件で分類してグループに分けて購買行動を分析する手法です。例えば「キャンペーン中に商品を購入した顧客」でグループ分けをしてコンバージョン率や購入金額を分析することで、どのようなキャンペーンが有効なのか把握できます。
顧客データ分析の活用事例
紹介した4つの分析方法を活用した事例を紹介します。それぞれの分析方法がどのように役立てられているのか参考にしてください。
セグメンテーション分析の活用事例
パナソニックのノートPC「レッツノート」は、セグメンテーション分析を活用して成功した事例です。ターゲットを法人の外回りの営業担当に絞り、長時間駆動と軽量化というターゲットのニーズに合った商品を開発し、大ヒットしました。
バスケット分析の活用事例
バスケット分析の活用事例は、アメリカのドラッグストアの購買データをコンサルティング会社が分析した「おむつとビール」の事例があります。25店舗の顧客の買い物かごの中身を分析したところ、「金曜日の夕方に、30〜40代の男性客がおむつとビールを同時に購買するケースが多い」と判明しました。この分析結果から、父親がおむつを買いに来たついでにビールを買っていることが予測できるため、ターゲット層に向けた陳列方法の変更などの対策が可能になります。
RFM分析の活用事例
RFM分析の活用事例はお菓子メーカーの事例があります。全体を「育成顧客」「一般顧客」「優良顧客」の3つに分類し、「一般顧客は年間購入回数が1回の顧客で、全体の7割を占めている」「優良顧客は季節ごとの利用が多い」という結果が出ました。分析をもとに一般顧客に対しては購入頻度を上げるようなマーケティング施策を実施、優良顧客に対しては企業に対する愛着が増えるようなロイヤリティ向上施策をおこない、売上アップにつなげました。
コホート分析の活用事例
コホート分析はWebサイトで活用されている事例があります。とあるWebサイトでブログを更新してから問い合わせが増えた期間と、どの期間を過ぎればユーザーが興味を失うのか分析しました。その結果、ユーザーが興味を持ち続けてくれる最適なブログ更新頻度や記事内容を見つけ出してサービスの認知度アップにつなげることができました。
顧客データ分析とハウス電子マネーで顧客離れを防ぐ!バリューデザインの『独自Pay』
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顧客データを活用すれば、売上アップのための効果的な施策を実施できます。データの収集を確実におこない、商品やサービスに適した分析方法を実施すれば適切な施策が見つかるはずです。ぜひ本記事を参考に顧客データを活用してみてください。