インバウンド対策として飲食店が力を入れるべき施策とは|対策のポイントや具体例を紹介
訪日外国人が増え、インバウンド対策の必要性を感じていても、何から始めればよいか分からないという方も多いのではないでしょうか。インバウンド対策として飲食店が施策を打つ際のポイントや、インバウンド対策として飲食店にできることを具体的に解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次[非表示]
- 1.飲食店におけるインバウンド対策
- 1.1.インバウンドとは
- 1.2.インバウンド対策の重要性
- 2.飲食店におけるインバウンド対策のポイント
- 2.1.ターゲット層を絞り込む
- 2.2.競合におけるインバウンド対策の調査
- 2.3.他文化・宗教への理解
- 2.4.国の支援事業や補助金があれば利用する
- 3.インバウンド対策として飲食店にできること
- 3.1.メニュー・店頭ポップの多言語対応
- 3.2.ヴィーガン・ハラールメニューの展開
- 3.3.キャッシュレス決済の導入
- 3.4.フリーWi-Fiの導入
- 3.5.インバウンド向けの人材確保・育成
- 4.お得に旅をしたい旅行者の心を掴むなら、独自Pay
- 5.インバウンド対策は飲食店経営で重要な施策の一つ
飲食店におけるインバウンド対策
飲食店における「インバウンド対応」とは、訪日外国人に自店舗を訪れてもらえるように対策を打つことです。旅行中の観光客はもちろんのこと、ビジネスを目的に出張や長期滞在中の訪日外国人もターゲットに含む場合が多いでしょう。
インバウンドとは
観光業界や飲食業界における「インバウンド」とは、日本を訪れている外国人のことを指すのが一般的です。2019年以降は社会情勢の影響でインバウンドの数が落ち込んでいた時期もありますが、2023年6月には200万人を超え、2020年2月以降で初めて200万人を突破しました(※)。地域別でみると、台湾をはじめ東アジア地域における訪日外客数が増加しています(※)。
参照:https://www.jnto.go.jp/news/press/20230719_monthly.html
インバウンド対策の重要性
日本フードサービス協会の「外食産業市場動向調査」によると、外食産業全体の売上は2019年比で94.2%、飲酒業態は49.2%となっており、厳しい状態が続いています(※)。
そのような状況下で売上を挽回するためにも、今後増加が見込まれるインバウンド向けの対策を打つことが重要です。
参照:http://www.jfnet.or.jp/files/nenkandata-2022.pdf
飲食店におけるインバウンド対策のポイント
ここからは、飲食店がインバウンド対策を講じる際に押さえておきたいポイントについて解説します。インバウンド対策を考えている飲食店の方は、参考にしてみてください。
- ターゲット層を絞り込む
- 競合におけるインバウンド対策の調査
- 他文化・宗教への理解
- 国の支援事業や補助金があれば利用する
ターゲット層を絞り込む
インバウンドといっても、国や出身エリアによって価値観や文化が異なります。まずは対策ターゲット層の絞り込みからおこない、集客が見込める層のペルソナを設定してみましょう。インバウンドをひとくくりにするのではなく、ターゲット層に合わせた対策を打つことがポイントです。
競合におけるインバウンド対策の調査
近隣の競合店舗がインバウンド対策を打っている場合、どのような内容の施策なのか調査してみましょう。同業他店舗の傾向を分析することで、打つべき対策のヒントを得られるかもしれません。もし自店舗で取り入れられそうな事例があれば、積極的に導入すると良いでしょう。
他文化・宗教への理解
海外では、自国の文化や宗教を重んじる方がたくさんいます。想定するターゲットの文化や宗教に配慮して、提供するメニューやサービス内容を調整しましょう。飲食店なら、ヴィーガンやハラールなどへの対応の需要が考えられます。
国の支援事業や補助金があれば利用する
インバウンド対策に際して、国の支援事業や補助金が適用できる場合があります。2023年9月現在、観光庁では「訪日外国人旅行者の受入環境整備」として以下の事業をおこなっています(※)。
- インバウンド受入環境整備高度化事業
- 訪日外国人旅行者受入環境整備緊急対策事業
無料Wi-Fiサービスの整備や非接触式キャッシュレス決済の導入など、対策内容によっては補助金を申請できる場合があるため、自店舗で適用できるものがないか観光庁の公式サイトから条件を確認してみましょう。
参照:https://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/kokusai/ukeire.html
インバウンド対策として飲食店にできること
インバウンド対策を検討していても、何から始めて良いか分からない方もいるかもしれません。ここからは、インバウンド対策として飲食店にできることの具体例を紹介します。
メニュー・店頭ポップの多言語対応
観光で訪れている訪日外国人は、日本語がわからない方がほとんどです。メニューや店頭ポップが日本語表記のみの場合は、ターゲット層に応じた言語も取り入れると良いでしょう。文字だけでなく、写真やイラストを使って視覚的にわかりやすくするのも効果的です。
ヴィーガン・ハラールメニューの展開
海外では宗教上の理由で食事制限がある方や、ヴィーガンを理由に動物性食品を摂取しない方など、さまざまな理由で食べられるメニューが制限されるケースがあります。そのような方にも食事を楽しんでもらえるように、ヴィーガンやハラール向けメニューの展開を検討してみても良いかもしれません。
キャッシュレス決済の導入
海外旅行となると、できるだけ現地通貨を使用することなく支払いたいという方は一定層いるでしょう。インバウンドの場合も、キャッシュレスによる支払いが可能なお店の方が好まれやすい傾向にあります。クレジットカードなら世界的なブランドである「Mastercard」や「VISA」のほか、アメリカ人の顧客をターゲットにしてる場合は「American Express」、中国人の顧客をターゲットにしている場合は「銀聯」のように、ターゲットとなる顧客の国で好まれるブランドを調べ、用意しておくと良いでしょう。導入後は、店舗サイトや店頭のわかりやすい場所に決済手段を明記しておくこともポイントです。
フリーWi-Fiの導入
訪日外国人の多くは、通信手段に無料のフリーWi-Fiを利用しています。フリーWi-Fiの環境を整えておくことで、食事や休憩がてらスマートフォンやPCを使用したいと考えている方を効率的に集客できるでしょう。また、外国人だけでなく日本人顧客からもフリーWi-Fiの導入店舗は好まれる傾向にあります。
インバウンド向けの人材確保・育成
インバウンド向けの人材確保やスタッフの育成も重要です。新たな人材確保が難しい場合でも、接客に必要な最低限のフレーズを覚えたり、翻訳アプリを活用できるようにしておいたりすることで対応がスムーズになるでしょう。
お得に旅をしたい旅行者の心を掴むなら、独自Pay
旅をする際は、少しでもスマートに、賢くサービスを利用したいと思う旅行者は多いでしょう。そのような旅行者を自店に促すため、飲食店などでは、観光案内サイトやガイドブックにクーポンなどの特典を掲載しているケースが多く見られます。しかし、観光案内サイトやガイドブックへの掲載には費用が発生するため、継続的な掲載は難しい場合もあります。
そのような場合に検討したいのが「独自Pay」を活用したギフトカードの導入です。ギフトカードと聞くと贈答用のイメージがありますが、日常シーンでの利用も可能です。ギフトカードというより、回数券のイメージに近くはなりますが、例えば、1,000円で購入した回数券を実質1,100円分(販売価格+特典分)利用できるようなものです。
「また来店しよう」「来店したい」と思っている旅行者にとっては、少しでもお得に利用できる点が魅力的に映るでしょう。
「独自Pay」を活用したギフトカードは、一度来店した旅行者の再来店促進施策としてにとどまらず、常連向けのリピート施策としても期待できます。
他社での事例や詳細について紹介していますので、お気軽にお問い合わせください。
インバウンド対策は飲食店経営で重要な施策の一つ
インバウンド対策として飲食店が施策を打つ際のポイントや、飲食店にできることを紹介しました。外国からのインバウンドが回復傾向にある現在、インバウンド対策は飲食店経営において重要な施策の一つです。本記事で紹介したポイントを参考に、インバウンドのニーズを捉えて利益拡大を目指しましょう。